ザクロ【花見飯】
- kazarashiromeshi
- 2023年8月11日
- 読了時間: 4分
こんにちは。2周目の花見飯です。
突然ですが、タイトルの『ザクロ』という文字を見て何を連想しましたか?
前回は自己流の絵の描き方を(自分用のメモとして)紹介しました。そして最後に、「次回はギリシャ神話の話でもしましょうか」とか言いましたね。
恋バナでもしようじゃないか!
私は小学生の頃から読んでいた漫画の影響で、ギリシャ神話が大好きなのです。今回は、その中でも好きな話をご紹介します。
先に書いておきますが私は専門家でも何でもありません。
実はギリシャ神話と日本神話って似通っている所が多いのです。そもそも多神教だからでしょうか。一神教と違い、それこそ石にも神が宿ると言うようにとにかく神様が多い。
ギリシア神話には「神の子は神」です。人間との子供であろうが神になります。ただ必ずしも不老不死ではないようです。純粋な神は不老不死です。伝承なので不鮮明なのでしょうか。
ギリシア神話において最高位の神はゼウスです。ゼウスを中心にこの世界を治める神は3人います。
・地上・オリュンポス山を治めるゼウス
・海を治めるポセイドン
・冥界を治めるハデス
それぞれ聞き覚えある方もいらっしゃるのではないでしょうか?3人は兄弟です。
今回紹介するのはハデスの物語です。恋って楽しいね
超プレイボーイで正妻ヘラから毎度怒られるゼウス、それなりに恋を楽しむポセイドンと違い、ハデスは暗い暗い冥界で毎日大勢訪れる死者を裁いていました。
そんなある日ハデスが地上を見上げると、可愛らしい少女が花を摘んでいました。明るく鈴のように愛らしい声を持つ少女に、ハデスは一目惚れしました。
彼女の名はコレー。
農醸の女神デメテルの娘で、乙女の名を持つ少女です。
ハデスは居ても立っても居られず、ゼウス(コレーの父親)の元へ「娘さんを下さい!」と言いに行きました。
ゼウスは了承しました。
さぁこれを聞いたハデスはどうしたか?
……なんと、コレーを力尽くで冥界へ連れ去ったのです!
そればかりかコレーに「ペルセポネ」という名を与え、無理やり自分の妃にしてしまいました。このシーンは有名なので絵画の題材になることもしばしばあります。
これに激怒したのは事後報告を受けた母デメテル。農醸の女神である彼女は、ゼウスとハデスの姉。「母親の私の許可を取らないなんて!」と怒った彼女は自分の農醸の女神という役目を放棄してしまいます。
つまり、世界中で大凶作。
想定以上に農醸の女神の影響は凄まじかったのです。
流石に焦ったゼウスは、ハデスに「やっぱりコレー返して」と命じます。
さて、世界が大凶作に陥っているとき、ハデスとコレー(改めペルセポネ)はどうしていたのでしょう。
上の方で「無理やり妃にした」と書きましたが、ペルセポネはまだ嫌がっていました。しかし何か食べなければ衰弱してしまうし、何より少なからずハデスに絆されていたのでしょう。
ペルセポネは4粒のザクロを食べてしまいます。
そしてペルセポネは地上へ戻ります。
コレーとして再開した瞬間、デメテルの喜びが溢れると同時に農作物が息を吹き返しました。
しかし同時に問題も発生します。
コレーは冥界でザクロを4粒食べてしまっているのです。
さぁ創作物大好きな皆さん、覚えがありませんか?
冥界……ザクロ…………
そう!異界で物を食べたら帰れないというアレです!
日本ではヨモツヘグイと言いますね。
ザクロは12粒ありました。そのうちの4粒ですから、コレーは1年のうち4か月をペルセポネとして冥界へ降りていくことになったのです
デメテルはコレーが冥界にいる時は悲しみ、農作物もあまり育たなくなります。
これが季節の始まりと言われています。
勝手に一目惚れして誘拐するやべぇ奴ですが、私はこの話がとても好きです。自分がして欲しいかと言われると全くそうではないけど。
私は別名義で漫画を描いたり(ド趣味で)しているのですが、話のベースにギリシャ神話を織り込むこともしばしばあります。星にギリシャ神話の神々の名が使われていたり、様々な言葉の語源になっていたり。ギリシャ神話に限らないですが、単純に知識の幅が広がるんですよね。
今回は創作をする人から見れば連想しやすい冥界とザクロのお話を紹介しましたが、例えば『ナルシスト』の語源であったり、オリオン座を始めとした星座の話であったり、紹介したい話はたー---っくさんあります。
えっどうしよう、次回もギリシャ神話の話にしようかな…やめたほうがいい?ギリシャ神話の話でいいですか?
いいよー--!!!
ありがとう!
※私は専門家ではありませんので、くれぐれも全てを真に受けないようにお願いいたします。
花見飯

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